肉―2
では次に、日本の銘柄牛の中でも特に人気の高い“黒毛和種”を詳しく見てみることにしましょう。
まず1つ目の“神戸ビーフ”は、兵庫県北部の但馬地方から淡路島までの兵庫県内で生まれ育った“但馬牛”で、県内の食肉処理場に出荷された“処女牛または去勢牛”でランクがA4かA5またはB4かB5と認定されたものということになっています。
“処女牛または去勢牛”というのは初めから繁殖目的ではなく、肥育だけを目的に「いかに豊かに肉をつけるか」ということを考えた飼育形態によって育てられた牛のことで、受精行為のあるなしは肉質には関係ありませんが、おそらく“処女牛”、“去勢牛”とする方が“食肉用牛”と表示するよりもイメージアップにつながると判断されたのではないかと思います。
ちなみに繁殖を目的とした目的とした牛というのは、痩せすぎ太り過ぎによって繁殖成績が悪くなるために贅肉のない健康的な体型に育つよう厳しく管理されていますが、かなり高価であるために、数回の受精に失敗したからといってすぐに食肉牛に変わるということはないようです。
兵庫県の銘柄牛は、“神戸ビーフ”に限らずどの繁殖牛も優れた肉質と強力な遺伝力をもっているのが特徴で、全国の和牛改良にも使われているほどです。
また“松阪牛”、“近江牛”、“米沢牛”など一流と言われる銘柄牛のルーツをたどればいずれも兵庫県の“但馬牛”に行きつくのだそうです。
次に2つ目の“近江牛”は、滋賀県内で飼育された黒毛和牛で“大和三大和牛”の1つにもなっていますが、その中でも特に古い歴史をもつもので“但馬牛”の仔牛を現在のように霜降り度合いが高くて芳醇な香り・柔らかさを兼ね備えた“とろけるように美味しい近江牛”にまで育て上げた近江の人たちの長年にわたる研究・改良、そしてそれを支えた情熱や努力には目を見張るものがあります。
普通の輸入肉の脂の融点が31.4℃に対して、近江牛は24.8℃と融点がかなり低いことが“とろけるような極上の旨さ”の秘訣となっているようです。
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また牛肉に多く含まれる“カルニチン”という物質は人の肝臓の中で合成されるアミノ酸で、体の脂肪を燃焼してエネルギーに変えるためになくてはならない物質ですが、私たちの体からは20代をピークにどんどん減って行ってしまいます。 これには加齢だけでなくストレスも影響しているということで、ストレス社会とも言われる現代は体内で生成されるカルニチンは全体的に不足しがちで、これを放置しておくことによって筋肉が落ちて、脂肪が体に蓄積されやすくなってしまいます。 というのも“脂肪”というのは細胞
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